日本弁理士会の活動

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先生のための(知財の)ひきだし!英語編

大人でも思わず引き込まれるおもしろ知財エピソード集です。 小学生から高校生までを対象に幅広くご利用ください。

テーマ:TOEICの後のⓇというマークは何?

Keywords 英語、試験、登録商標、Rマーク
法域 商標法
教科 英語

英語の試験を受ける際に、「TOEICⓇ」、「TOEFLⓇ」、または「英検Ⓡ」などように、試験名に「Ⓡ」というマーク(Rマーク)が付されているのを目にしたことはありませんか?
Rマークは、「Registerd(登録された)」の頭文字です。国に登録された商標であることを示しています。米国では、登録商標にRマークを付すことが義務づけられており、Rマークを付さない場合、模倣品に対して、権利行使ができない場合が有ります(米国商標法第29条)。一方、日本では、米国のような規定は存在しません。商標が登録商標である旨の表示(以下「商標登録表示」という。)を付するように努めなければならない、という努力目標が存在しているだけです(商標法第73条)。商標にRマークを付すか否かは、商標権者の自由です。しかし、消費者等に対して商標が登録済みであることをアピールし、他人の模倣を防ぎ、商標の信用力を高めるために、商標権者が、敢えて商標にRマークを付すことも多いです。このような事情から、日本でもRマークが付された商標を目にすることがあるのです。
日本では、Rマークの代わりに「登録商標」という文字が商標に付されることもあります。「登録商標」という文字は、和菓子や日本酒など、意外な商品に付されていますよ!

(履歴情報)2015/03/24 掲載

テーマ:iPhone

Keywords 商標権 ライセンス料
法域 商標
教科 英語

 「iPhone」は、アメリカ合衆国のアップル(Apple Inc.)のスマートフォンで、日本では2008年から販売されていてトップシェアを誇っています。
 アップルは、日本での販売に際し、スマートフォンに使用する名称「iPhone」について商標権(商品名を独占的に使用できる権利)の取得を試みたものの、それを諦めました。
 すでに、インターホン専門メーカーのアイホン株式会社(愛知県名古屋市)が、電気通信機械器具に使用する「AIPHONE」や、電話機に使用する「アイホン」について商標権を取得していて、それらの商標権が障壁になったからです。もちろん、アップルは「iPhone」との名称を独占的に使用する必要がありました。
 そこで、アップルは、アイホン株式会社と契約を結び、アイホン株式会社に「iPhone」についての商標権を取得してもらい、アイホン株式会社にライセンス料を支払って、「iPhone」との名称を独占的に使用しているものと考えられます。
 アイホン株式会社は、同社の決算情報によれば、毎年1億5千万円の受取ロイヤリティー収入がありますので、その全額又はいくらかが「iPhone」のライセンス料であると伺えます。

(履歴情報)2025/03/12 掲載

テーマ:InventionとInnovationの違い

Keywords 発明、イノベーション、語源
法域 特許
教科 英語

・「発明」という言葉を知っている人は多いと思いますが、英語では「発明」を何というか知っている人はいますか?「発明」は英語で、inventionといいます。例えば、「発明する」という動詞はinvent、「発明者」はinventorです。

Inventionの語源は、ラテン語のinvenireに由来しているそうです。この言葉は「見つける」「発見する」という意味を持っています。Invenireは、「venire」(来る)という意味の語と、「in-」(中に、内に)という意味の接頭辞とを組み合わせて、「何かを新たに見つけ出す」という概念を表しています。

・最近よく使われている言葉に「innovation(イノベーション)」という言葉があります。

Inventionとinnovation、ちょっと似ている言葉ですが意味が違います。この機会にぜひ違いを覚えておいて下さい。

Innovationの語源は、ラテン語のinnovareに由来しているそうで、この言葉は「何かを新しくする」という意味を持っています。Innovareは、「novare」(新しくする)という意味の語と、「in-」(中に、内に)という意味の接頭辞とを組み合わせて、「新しいものを取り入れる、新たにする」という概念を表しています。

・「イノベーション」は、経済学者ヨーゼフ・シュンペーター氏が「新結合」という言葉を用いてイノベーションの概念を提唱したのが始まりです。シュンペーター氏はイノベーションを「経済活動の中で生産手段や資源、労働力などをそれまでとは異なるやり方で新結合すること」と定義しました。

・このため現代において、「イノベーション」は、新しい技術を発明するような「技術革新」だけを意味するのではなく、新しいアイデアから社会的意義のある新たな価値を創造し、社会的に大きな変革をもたらすことを広く含むと考えらえています。

(履歴情報)2025/03/12 掲載

テーマ:学習ノート

Keywords 英語、ノート、文房具
法域 特許
教科 英語

「ノート」は勉強するときにとても大切ですね。授業中にノートの取り方を工夫したり、自習用のノートを用意したりする人も多いと思います。ノートは、ペンでカラフルにする、問題と解答欄を区切る等、色々なアイデアであふれていますが、ノートのアイデアは特許になるのでしょうか?

実は、こんな発明品の特許があります。

ライティング教材TAGAKI:語学学習ノート(特許第7399450号)

「考える→書く→伝える」を繰り返しながら、自分の意見を持ち英語を書けるようになる英語ライティング教材です。例文を掲載する欄や、作文を記入する欄、暗記文の記入欄等があるので、基本例文を応用するイメージを描きながら文を作成しやすいという効果があります。

このように、ノートのアイデアを特許にすることもできます。自分のノートのアイデアを特許出願してみるのも面白いかもしれませんね。

 

(履歴情報)2025/03/12 掲載