日本弁理士会の活動
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先生のための(知財の)
ひきだし!理科編
大人でも思わず引き込まれるおもしろ知財エピソード集です。 小学生から高校生までを対象に幅広くご利用ください。
テーマ:ブラウン運動って
役に立つの?
Keywords | ブラウン運動、ロバート・ブラウン、アルベルト・アインシュタイン、ジャン・ペラン、粒径測定、モーター動力、経済的指標、粘度測定 |
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法域 | 特許法 |
教科 | 理科(物理、化学) |
ブラウン運動とは、溶媒中に浮遊する微粒子が不規則(ランダム)に運動する現象です。これは、イギリスの植物学者のロバート・ブラウンが、1827年に、水の中で花粉のふくろがやぶれて出てきた小さな粒が生き物のように動きまわることに気づきました。しかし、当時はこの現象がなぜ起こるのか、誰も説明することができませんでした。 1905年、ドイツのアルベルト・アインシュタインは、微粒子のまわりにある気体や液体の分子の運動が、ブラウン運動の正体であると考え、数学的に解析し、1908年にフランスのジャン・ペランが、ブラウン運動を観測し、アインシュタンの理論が正しいことを証明しました。 (履歴情報)2015/03/11 掲載 |
テーマ:発明はどのような視点で考える?
Keywords | 発明、アイデア、チェックリスト、新規な発明、進歩性、特許権 |
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法域 | 特許法 |
教科 | 理科 |
発明家の自伝を読むと、多くの場合、身の回りの不便な事柄を解決しようと創意・工夫を重ねていたら、発明が生まれたと書かれています。 このような視点でアイデア発想の習慣をつけることは、とても重要です。しかし、アイディアを発想しても、新規な発明であって、進歩性を有する発明(出願時の技術水準に基づいて容易に考え出すことができない発明)などの特許要件を満たさなければ、特許権は付与されません。 (履歴情報)2015/03/24 掲載 |
テーマ:海の宝石「真珠」と特許
Keywords | 真珠、アコヤ貝、炭酸カルシウム、真珠養殖業、御木本幸吉、日本の十大発明家 |
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法域 | 特許法 |
教科 | 理科(化学) |
石灰水に息を吹き込むことで、その水が白濁します。これは、水酸化カルシウム(Ca(OH)2)と二酸化炭素(CO2)との反応により、炭酸カルシウム(CaCO3)が生成されるためです。 このありふれた物質を主成分としながら、海の宝石と称されるのが「真珠」です。真珠は、体積の大部分を占める炭酸カルシウムの層と、僅かな真珠特有のタンパク質の層が、核を中心として積層した構造を有しています。これらの層に当たる光が透過・反射することで、神秘的で美しい輝きを纏いつつ、硬質の炭酸カルシウム層間に軟質のタンパク質が介在することで強靭な性質を併せ持っています。 明治時代、御木本幸吉氏は、アコヤ貝の中に異物が混入すると、身を守るために真珠質を分泌して異物を包みこみその層が成長することで真珠となるという知見を得て、真珠素質被着法の発明をし、特許権(特許第2670号)を取得しました。この発明を契機に日本の真珠養殖業は飛躍を遂げて一つの産業として成長しました。 御木本幸吉氏は、その功績により「日本の十大発明家」の一人とされ、そのレリーフが特許庁舎1Fロビーに現在も飾られています。 (履歴情報)2015/03/24 掲載 |
テーマ:自動ドアの起源はいつ?
Keywords | 自動ドア、動力、プトレマイオス朝、アレクサンドリア、ヘロンの公式 |
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法域 | 特許法、実用新案法 |
教科 | 理科、数学、歴史 |
自動ドア(Automatic door)は、電力などの人力以外の動力によって、自動で開閉される扉をいいます。古くから、人力を用いず、自動で扉を開閉させたいと考えていたようです。 世界初の自動ドアは、紀元前2世紀のプトレマイオス朝のアレクサンドリアで登場しています。世界初の自動ドアの発明者はヘロンで、「ヘロンの公式」で知られる数学者でもあります。神殿の入口で参拝者が火を灯すと、炎が密閉容器内の空気の体積を膨張させ、膨張した空気が水を密閉容器から受け容器に移動させて、受け容器の水量の増加により扉を開閉させたと伝えられます。日本では、昭和初期になって自動ドアが登場しています。戦時中、航空母艦(加賀や赤城など)の格納庫の防火・防弾用として自動ドアが設置されました。 2015年2月10日現在、特許庁の特許情報提供サービスで「自動ドア」を検索すると、1052件がヒットしました。そのうち、例えば、特開2011-42998号公報等のタッチセンサ等の接触方式が37件ヒットしました。さらに、例えば、特開2013-61273号公報等の赤外線センサ等の非接触方式が56件ヒットしました。 (履歴情報)2015/03/24 掲載 |
テーマ:堆肥化と特許
Keywords | 食品ロス、有機性廃棄物、堆肥、発酵、微生物、農業・畜産 | |
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法域 | 特許法 | |
教科 | 理科(生物) | |
近年、食べられるのに廃棄される「食品ロス」が問題となっています。このような食品廃棄物や畜産経営体から排出される家畜排泄物などの有機性廃棄物を、堆肥として再利用することが行われています。堆肥は、植物に養分を供給するとともに、土壌の性質を改善し地力を高めることができます。 一般に、有機性廃棄物の堆肥化は、好気性微生物の発酵を利用して行われます。発酵には、微生物が活動しやすい条件を整えることが大切です。近年では、臭い対策が容易で、気候の影響が少ない密閉型撹拌装置(コンポ)が用いられています。 農業や畜産といった一次産業に関わる分野も、他の分野と同様に多くの発明に支えられています。有機性廃棄物の再利用や農業・畜産を支える技術として、今後も堆肥化技術が進歩していくことでしょう。
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テーマ:バイオミメティクスって何だろう?
Keywords | バイオミメティクス、レオナルド・ダ・ヴィンチ、オットー・シュミット、ロータス効果 |
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法域 | 特許法 |
教科 | 理科(生物) |
「バイオミメティクス」とは、日本語訳では「生物模倣」であり、生物のもつ優れた機能や形状などを模倣し、工学分野や医療分野などに応用することです。生物を模倣するという考え方は、かなり昔から行われています。例えば、ルネサンス期には、レオナルド・ダ・ヴィンチが、飛行する鳥類を熱心に観察し、飛行装置のスケッチの中に、鳥類のスケッチを残しています。そして、1950年代後半に神経生理学者のオットー・シュミット博士によって、バイオミメティクスという概念が生まれました。博士は、シュミット・トリガーという、イカの神経系を模倣したノイズ除去用電気回路を発明しました。 (履歴情報)2021/02/19 掲載 |
テーマ:石けん、ドクターストーン?
Keywords | 発明、石けん、界面活性剤 |
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法域 | 特許法 |
教科 | 理科(化学) |
石けんは、子供達に大人気の漫画・テレビアニメの「Dr.STONE(登録商標)(ドクターストーン)」で、科学文明が失われた、まるで石器時代のような環境で、主人公が初めて作った化学物質として登場します。この漫画は、科学文明が失われた環境から、科学文明を再び築いていくお話なのですが、その中で、石けんは、医者代わりの命の石であるドクターストーンとして、大活躍します。また、実際の社会でも、コロナ禍によって、石けんでの手洗いの大切さが見直されました。 (履歴情報)2022/02/28 掲載 |
テーマ:アンモニア合成と特許
Keywords | 化学反応式、ハーバー・ボッシュ法、ノーベル賞 |
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法域 | 特許法 |
教科 | 理科(化学) |
塩化アンモニウムと水酸化カルシウムの粉末を混合し、試験管で加熱すると、アンモニアが発生します。理科の実験で、ガスを溜めた丸底フラスコの口を仰いで、恐る恐る臭いを嗅ぎ、特有の刺激臭にウっと顔をしかめたことがある人も多いのではないでしょうか? (履歴情報)2023/03/23 掲載 |
テーマ:発明はどのような視点で考える?②
Keywords | アイデア、特許要件 |
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法域 | 特許法 |
教科 | 理科 |
「テーマ:発明はどのような視点で考える?」では、アイデアを発想しても、新規な発明であって、容易に考え出すことができない発明、などの特許要件を満たさなければ、特許権を得られないことを説明しました。 (履歴情報)2023/03/23 掲載 |
テーマ:炎色反応を利用した特許発明
Keywords | 炎色反応、自然法則、発明 |
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法域 | 特許法 |
教科 | 理科(化学) |
「炎色反応」とは、アルカリ金属、アルカリ土類金属、および銅などの金属、或いはそれらの塩を炎の中に入れると各金属元素特有の色を示す反応のことをいいます。化学では、比較的に早い段階で、この炎色反応を学習されると思います。炎色反応は、金属の定性分析に利用されたりしますが、実は、数々の特許発明に利用されています。特許法で、発明は、自然法則を利用した技術的思想の創作のうち高度のものと定義されているのですが、炎色反応も、自然法則に該当するからです。 (履歴情報)2023/03/23 掲載 |