知的財産権の事例
CASE
意匠事例
ユニ・チャーム超立体マスク
機能を重視して生まれた
革命的マスク
「ユニ・チャーム超立体マスク」は、マスクの概念を一変させた。従来の平面構造を立体構造にしたのが最大の特徴だ。 これにより顔にぴったりフィットするだけでなく、マスクと口の間に空間が生まれ、息苦しくない。
ユニ・チャームの発想
ユニ・チャームでは医療用向けに、密閉性と快適性を実現する立体構造のマスクを開発していた。
この密閉性と快適性が、年々増加する花粉症対策にうってつけであったが、形が消費者に受け入れられるかとの疑問から商品化まで至らなかった。
しかし機能を第一と考え市販に踏み切ったところ、花粉症に悩む雑誌編集者によってマスコミで紹介され、また女性にはくしゃみなどによる化粧崩れや口紅がつかないなどの点が広く支持され、売り上げを伸ばした。
またその後のSARSや鳥インフルエンザなどの新感染症でマスクの予防効果が見直され、さらに売り上げを大きく伸ばすこととなり、2003年には日経BPデザイン賞プロダクト部門で銀賞を受賞。2011年には特許庁発行の「なるほど、日本の素敵な製品」にて紹介された。
直近では、姉妹ブランドの「小顔にみえマスク」にて2016年度グッドデザイン賞を受賞、女性の間でデザインが評価されている。
ユニ・チャームの製品保護の取組み
マスクに革命をもたらした製品だけに、類似品が国内・国外を問わずに次々と出てきたが、特許・意匠権を取得するだけでなく、不正競争防止法や水際措置を駆使して商品を守っている。