知的財産権とは

INTELLECTUAL-PROPERTY

発明学会前会長等の敗訴が確定

平成14年5月15日に東京高等裁判所で言渡された発明学会前会長○○外2名と当会の間で争われた民事訴訟事件は、最高裁判所へ上告されるか否か注目されていたが、このほど上告期限までに申立てがなされていないことが判明した。これをもって○○前会長等の敗訴が確定し、永年続いている「知的所有権(著作権)登録」商法問題に一石を投じることになりそうだ。

  今回の事件は、○○前会長が発案し、(株)知的所有権協会が行う「知的所有権(著作権)登録」を詐欺の容疑で当会が警視庁に告発し、その事実を報道したことが名誉毀損に当るとして民事訴訟を提起したものである。

 一審、二審とも当会の主張を認め、さらに○○前会長等の行為が「詐欺の可能性が高い」と判断され、当会側の全面勝利に終わったが、この訴訟の結果如何により刑事事件の捜査の動向を左右することもあって、被告発人でもある○○前会長等が執拗な対抗姿勢を見せて最高裁判所に上告してくることも予想された。

 しかし、もともと上告理由が見当たらないこと及び裁判でも判決を経るごとに○○前会長等が不利になる一方で、上告しても勝訴する可能性が全くなかったことなどにより、上告を断念したものと思われる。これにより、民事事件は終結し判決が確定したが、○○前会長等は、依然として「知的所有権(著作権)登録」を継続しており、当会に寄せられる被害の相談は後を絶たない。○○会長等がこの判決結果を厳粛に受け止めているとは到底言い難い状況にある。

 我が国では、経済政策の重要な柱として知的財産を重視する方向にあるが、このような時代に知的財産制度の本質を歪め、利用者に不利益を及ぼす悪質詐欺商法をいつまでも継続させてはならない。 当会としては、この判決を得たことで全てが解決したとは微塵も考えておらず、さらなる方策をもって「知的所有権(著作権)登録」問題を追求する所存である。

 そして捜査当局には、一連の判決で得た裁判所の判断を今後の捜査に生かし、一日も早く「知的所有権(著作権)登録」という悪質詐欺商法に終焉が訪れるよう期待して止まない。

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