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記者懇談会・議事録(2005年04月)

平成17年度 第1回記者懇談会

日 時: 平成17年4月6日(水)午後1時〜午後2時
場 所: 弁理士会館
テーマ: 1)平成17年度日本弁理士会新役員の紹介
2)平成17年度日本弁理士会の活動方針について

出席者:参加記者20名
日本弁理士会
 会長 佐藤 辰彦   総括副会長 谷 義一
  副会長 河野 哲   亀谷 美明

内容

(1) 開会の挨拶(鴨田広報センター長)
(2) 平成17年度日本弁理士会新役員の紹介(亀谷副会長)
(3) 平成17年度日本弁理士会の活動方針及び活動計画について(佐藤会長)
(A) 平成17年度の活動方針
  昨今、知的財産創造立国実現のために弁理士の力が問われている。このことを認識し、平成16年度においては、新しい日本弁理士会の基盤整備を行った。
平成17年度は、平成16年度の活動成果を継承し、それを具体的に実行に移していきたい。
(B) 平成17年度の活動計画
  (1) 対外的な活動計画
  1. 地域知財活性化運動の全国展開
    • 大都市に在住する各弁理士のふるさとを支援する「ふるさと支援隊」を結成する。地元の弁理士と知財活性化運動を協力する体制をつくる。
    • 「商標キャラバン隊」を結成し、地域ブランドの掘り起こしに取組む。
    • 全国支部化の推進(後述)
    • アクセスポイントの整備(今後の予定→札幌、金沢、広島、高松)
    • 秋葉原クロスフィールドの立ち上げ(将来の東京支部の拠点)
  2. 中小・ベンチャー企業支援を強化
    • 中小企業・ベンチャー企業への知財支援のスキルアップを図るため支援員・会員育成研修を行い、支援活動を強化する。
  3. ユーザーへ会員情報の的確な開示
    • ユーザーに役立つ弁理士情報をホームページを通じて開示するように、会員のコンセンサスを得て、情報開示の提供を促す。
    • 業務支援情報ネットワークをつくる。
(2) 対内的な活動計画
  1. 知財の人材育成の強化
    • 弁理士試験制度の見直し−専門性が高く、多様なニーズに対応でき、かつ、国際競争力のある弁理士の育成 。
    • 平成18年度、試験制度見直し→条約、特にPCTを必須科目に
    • 知財ビジネスアカデミー(仮称)を秋葉原クロスフィールドで開催したい。現在、カリキュラム策定中。
    • 特定侵害訴訟代理業務の付記になるための研修
      裁判所、日本弁護士連合会、特許庁の協力により、特定侵害訴訟代理業務に関する付記登録を受けるための研修を行っている。本年度もこの研修を継続して行う。
    • 東京第二弁護士会との共同研修
      昨年から東京第二弁護士会と共同で知財に関する研修を行っている。今後は地方の弁護士会とも共同研修を行いたい。
    • 現在、公認会計士との共同研修を計画中である。
      テーマ(案):知的財産の価値評価について
    • e−ラーニングの拡大
      e−ラニングで受講できる研修を増やす。
    • 研修を試験制度にとり込みたい。
  2. 業務環境基盤整備
    • 特許業務法人の規定の見直しを図りたい。
    • 無限責任のあり方についての見直しを図りたい。
  3. 日本弁理士会組織の強化
    • 全国総支部化の推進
      近畿、東海、九州支部→今後、北海道、東北、中国、四国を支部化していく予定
  4. コンプライアンスの確立
    • 弁理士の社会的信頼に応えられる弁理士集団を構成するため、倫理、綱紀の見直しを行うコンプライアンス委員会を立ち上げる。
(3)予告
  2005年7月4日に、秋葉原クロスフィールドで知財高裁の国際シンポジウムを開催する予定である。
 
(4) 谷総括副会長より
  • 中小企業でも最先端の技術をもつ企業が多いので、日本弁理士会としても知的財産保護の立場から、十分にバックアップしていきたい。
  • 地域ブランドは国際ブランドになってはじめて価値がでてくるものが多いので、地域ブランドの国際化にも協力していきたい。
  • 3月下旬に、シンガポールで日本の特許制度についてのセミナーを開催した。多くの参加があった。今後も継続していきたい。
(4) 質疑応答
主な質疑応答の内容は以下の通りである。
  (Q1) 日本弁理士会の対中国の活動予定はあるか?
  (A1) 2005年6月10日に、北京において第3回日中専門家交流会を開催する予定である。
そこでは、
  • 特許権侵害訴訟の意見交換
  • 部分意匠の保護についての意見交換
  • 意匠権侵害についての意見交換(中国での意匠保護についての意見交換)
などを行う予定である。
  (Q2) 商標キャラバン隊は、具体的にどのような活動を行うのか?
  (A2) 商標委員会のワーキンググループのメンバーが各県に出向いて、地方の弁理士と意見交換したり、セミナーなどを行うことを計画している。
  (Q3) ふるさと支援隊は、具体的にどのような活動を行うのか?
  (A3) 東京などの都市部に在住の弁理士が自分の故郷(ふるさと)に出向き、その地方の弁理士と協力して、知財保護のための支援活動を行うことを計画している。
  (Q4) 現在、弁理士は研修と試験により特定侵害訴訟代理業務の付記の資格を得ることができるようになっているが、将来的にはどのように考えているか?
  (A4) 今後も、特定侵害訴訟代理業務の付記の研修は継続する。但し、受講者数を減らして合格率を上げたい。また、フォローアップ研修も行う予定である。
また、将来的には単独代理が認められるようにすることも視野にいれ、ステップを踏んで、弁理士会全体のスキルアップしていくことが必要と考えている。
以上
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