記者懇談会・議事録(2009年1月)
平成20年度 第3回記者会見議事録
日 時: | 平成21年1月19日(月) 11:00〜12:00 |
場 所: | 弁理士会館 3階第4会議室 |
出席者: | 日本弁理士会 会 長 中島 淳 副 会 長 福田 伸一 農林水産知財対応委員会 委員長 小川 眞一 広報センター センター長 高橋 英樹(司会) 広報センター 委 員 橋本 清 広報センター 委 員 秦 正則 |
議事
1. | 開会の挨拶(高橋 広報センター長) |
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2. | 日本弁理士会会長の年頭挨拶(中島淳 日本弁理士会会長) (1)2年の任期が3月で終了する(基本方針等は添付資料を参照)。 (2)弁理士のレベルアップを図るため、現在実施している研修等を紹介。 @平成20年4月より会員全員に対して義務研修(継続研修)を実施している(5年間で70時間)。今のところ約5時間/人と、初年度としてはまずまずのペースである。 A弁理士試験合格者に対しての新人研修(実務修習)を必須とした。 B特定侵害訴訟を代理可能な弁理士(付記弁理士)は通算で2000人に達した。能力担保研修も含め、平成20年で6回目を数える。 (3)知財支援活動について、1273回/9月(12月終了時点)実施した。3月までに計1500回を実施する予定である。 (4)地方自治体との知財支援協定について、現在15道県、2市と締結している。 (5)弁理士の代理業務については、スタンダードレベルをアップさせる一方、先端部分をもっとハイレベルにすることを目指している。 | ||
3. | 農林水産分野での支援について(小川眞一 農林水産知財対応委員会委員長) (1)弁理士会と農林水産省等との連携について: ・平成14年の小泉元首相の知財立国宣言等を踏まえ、平成18年2月に農林水産省に「知財戦略本部」ができ、また、平成19年7月に農林水産省と経済産業省が知的財産分野における知財の保護・活用に関する連携をすることになった。そして、日本弁理士会も、農林水産省等に協力・連携することとなり、本委員会が、平成20年4月に立ち上げられた。日本弁理士会としては、経済産業省の協力のもと、農林水産省の要請を受け、農林水産省の知財戦略4項目(後記)の実現のための連携を図っている。 (2)農林水産分野における「知財」について: ・守りの農業から攻めの農業へと大きな転換を図る農政にあって、農林水産における知財戦略の武器となるのが「知財」である。一方、弁理士は「権利(知財)の独占」のことばかり考えがちであるが、農林水産分野では、知財を一個人に独占させることよりも、知財の活用によって、いい技術はどんどん拡げて、皆で共有し、地域の活性化を図ることの方が重要である。 (3)知財戦略4項目についての対応状況について: @農林水産関係者の知的財産に関する知識の修得への協力 ・日本弁理士会からも講師を派遣している。 ・全国農業改良普及支援協会のHPにて、普及指導活動の支援窓口を設置している。 ・知財関係の相談メールについては、支援窓口からの要請に応じ、回答できる体制を日本弁理士会でも用意する(配付資料の「農林水産分野に関する相談事項とその回答」参照)。 A弁理士が農林水産分野等の知的財産関係の知識を習得できる環境の整備 ・日本弁理士会が実施する会員向けの研修で、種苗法等の講義等を追加して、知識の習得を図っている(実施に際しては、農林水産省に講師の派遣をお願いする)。 B農林水産省の知的財産施策に係る情報の会員への周知 ・農林水産省からの知財情報を、会員専用のHP(電子フォーラム)にアップして、会員への周知を図っている。 C農林水産省が行う事業への協力 ・農林水産省が行う事業への弁理士の派遣を実施している(これまで大宮、仙台、大阪、熊本に派遣済みであり、これからも派遣予定である)。 ・農林水産分野人材育成総合事業の検討を行っている。 ・品種登録手続を含めた種苗法等の研修の実施を予定している。 (4)その他 ・品種登録手続に関するマニュアルや、手続の事例集等を作成しようかと委員会内部で検討中である。 ・種苗法に対応できる弁理士を現在調査中であり、今後リストアップしたい。 |
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4. | 質疑応答 質問―中国で農業関係の商標(日本の地名商標等)が模倣されているが、日本弁理士会として は何か対策を講じているか。 回答―外国(中国)で権利がない以上、弁理士会としても難しい。ブランドを外国でも登録 することを勧めている。各都道府県の自治体にもはたらきかけている(知財支援協定)。 質問―種苗法に対応できる弁理士について、具体的に目処は立っているか。 回答―説明の時にも申し上げたとおり、現在調査している最中である。 |
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5. | 閉会の挨拶(高橋広報センター長) (1)中島淳会長より、年頭挨拶及び今年度の事業計画にそった中間報告 (2)小川眞一農林水産知財対応委員会委員長より、農林水産分野での知的財産支援について説明 |