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記者懇談会・議事録(2009年7月)

平成21年度 第3回記者会見議事録

日 時: 平成21年7月27日(月) 13:00〜14:00
場 所: 弁理士会館 2階会議室
テーマ: パテントコンテスト及びデザインパテントコンテストについて
出席者: 日本弁理士会
 ・平成21年度日本弁理士会パテントコンテスト委員会委員長、
  元内閣府総合科学技術会専門委員(知的財産戦略専門調査会) 飯田 昭夫
 ・平成21年度広報センター副センター長 福田 伸一(司会)
 ・平成21年度広報センターセンター員 秦 正則(議事録)

議事

1. 開会の挨拶(福田副センター長)
2. パテントコンテスト及びデザインパテントコンテストについて(飯田委員長)
(1)これまでのパテントコンテストについて:
 ・パテントコンテストは省庁(文部科学省、特許庁)とINPIT、日本弁理士会が繋がったコラボレーションであり、高専等の学生に対して、出願書類の作成等を通じて知的財産権に関する実質的な教育をすることを目的にしている。
 ・パテントコンテストは平成14年にプレ開催、平成15年から本格的に開催している。工業高校、高専、大学(大学院を除く)に対してアイデア案件を募集し、応募に対して所定の審査を行い、パスした案件に対して弁理士の指導のもと、出願書類(明細書等)を学生自身が作成し、特許庁に出願する。また、その後の拒絶理由への対応、登録手続も同様に学生自身が行う。
 ・平成20年度は応募248件、採用12件であった。
(2)デザインパテントコンテスト実施の理由:
 ・日本国内での意匠登録出願が減少傾向にあるが(資料参照)、デザインパテントコンテストを行うことにより、学生に意匠制度等を印象づけることにより、今後の出願増加に繋げることが期待できる。
 ・また、デザインパテントコンテストへの参加を通じ、学生にプロダクトデザイン創作の喜びとともに、プロダクトデザインの保護の重要性と意匠制度を体験的に学習し、学生のうちから意匠制度(出願、登録)の存在を理解することができる。
 ・加えて、出願書類作成等の実体験を通じて、模倣等の違法性を理解することができる。
 ・デザインパテントコンテストは、資料「推進計画2009 施策一覧」のJ(項目87)でも挙げられている(デザインパテントコンテストを実施することにより、知的財産の創造、保護、活用の体験教育を推進する。)。
 ・前記の「活用」については、応援する企業を期待したい(パテントコンテストも含め)。
(3)デザインパテントコンテストの特徴等
 ・製品デザインを対象とする。意匠登録出願で必要な六面図、説明等の文章も学生自身が作成する。
 ・手続の迅速化等を図るため、出願には弁理士の代理を付ける。
 ・昨年のプレ開催の結果は応募19件、7月27日現在登録9件、断念1件であった。
 ・日本弁理士会・特許庁審査官による「事前教育」を実施する(事前教育を受けた学校のみが対象となる)。昨年のプレ開催では参加校5校(応募数19件)。
(4)日本弁理士会の役割
 ・前記の事前教育のほか、指導弁理士の派遣(書類作成等の指導)、オンラインによる特許庁への提出、出願料(印紙代)の負担、その他諸手続の指導。
3. 質疑応答
(1)意匠登録出願が年々減少している理由は?
 ・AP80政策以降も、特許庁による特許出願の適正化・ノウハウの保護という説明会での説明を通じ、特許出願の出願の抑制が行われているが、意匠登録出願が一番影響を受けてしまっているところがある。
 ・近年の不正競争防止法の改正により、出願しなくてもある程度は保護されると考えられているところもある。
 ・審査の迅速化により、公報の掲載が早くなり、それを危惧しての出願控えもある。
 ・一方、近年の改正により新設された制度(部分意匠制度等)による出願は増加傾向にある。また、医療分野における出願も多い。
(2)意匠登録出願が減少傾向ということだが、商標はどうか?
 ・2007年までは微増、2008年で減少(景気の影響か?)。
(3)報道される訴訟では特許、不正競争防止法、商標関連が目立つが、意匠はどうか?
 ・報道はされないが、水面下では適当に動きはある。和解で終わるケースが多い。
 ・なお、訴訟とは直接関係ないが、特定分野について、ある1社が牽制的に大量出願した場合、他社がそれに追随せざるを得ないケースもある。
(4)その他
 ・応募される意匠の理解が難しい場合があるという声もあったため、「デザインパテントコンテスト提出書」(別紙2)を入れて対応している。
4. 日本弁理士会からの連絡(福田副センター長)
・鳥取県との知財支援協定の締結について(2009年7月16日に締結)
・「UNITT2009 第6回 産学連携実務者ネットワーキング」の紹介(協賛として日本弁理士会も加わる予定)
5. 閉会の挨拶(福田副センター長)
(配付資料)
・「デザインパテントコンテスト」(パワーポイント資料)
・昨年度出願、登録された公報の写し
・平成21年度デザインパテントコンテスト開催のお知らせ(INPITのHPより)
・「平成21年度デザインパテントコンテスト募集」チラシ
・コラム「デザインパテントコンテスト」
・推進計画2009 施策一覧
・「鳥取県との知財支援協定を締結」に関する資料
・「UNITT2009 第6回 産学連携実務者ネットワーキング」チラシ
 
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