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令和6年 日本弁理士会会長 新年のご挨拶
新年のご挨拶
日本弁理士会会長 鈴木 一永
新年明けましておめでとうございます。新春を迎えるにあたり、一言ご挨拶を申し上げます。
昨年は、2019年頃から続いてきたコロナ禍の生活に大きな変化がでてきました。すなわち、昨年5月の連休明けからコロナ感染症の取り扱いが第2類から第5類へと変更されたことにより、以前の生活が徐々に変わり始めましたことが大きな要因と考えられます。このため、検温、マスク着用の有無などが各個人の判断にゆだねられ、建物の入り口の消毒液が撤去され、職場や飲食店のテーブルの仕切りが徐々に取り除かれる等、コロナ以前の生活に戻りつつあるように感じることが多くなってきました。
一方で、働き方は確実に変化してきており、企業規模の大小、業種等による違いはあるものの、在宅ワークの恒常化は確実に進んでおり、日本弁理士会においても日々の会務活動におけるハイブリッド化は定着してきているといえます。
経済的な環境としては、輸入依存度の高い資源、資材等の値上げ、生活関連商品の値上げを誘発し、多くの物品の物価を押し上げ、円安の進行がさらなる値上げラッシュを招くに至っております。
我々弁理士に直接的に関連のある産業財産権の出願状況は、皆様もご存じのように、依然として停滞傾向が続いております。また、弁理士試験受験者数は、多かった時期の3割程度に減少し、これに伴って弁理士試験合格者数も減少しており、令和5年度の合格者数は昨年11月に188名と発表されました。
このような状況下、現執行役員会は、「将来の安定性を確保するための礎を築きます!」とのスローガンを掲げ、令和5年度の事業計画に基づく活動を行っております。
例えば、昨年度から開始しているスタートアップ支援宣言に基づくスタートアップセミナーの開催、ダイバーシティ&インクルージョン宣言に基づくセミナーの開催、日本知的財産協会(JIPA)・WIPO日本事務所との共同開催セミナーの開催、昨年3月末に締結された特許庁(経済産業局)、独立行政法人工業所有権情報・研修館(INPIT)、日本商工会議所、日本弁理士会による「知財経営支援ネットワーク」構築に関する共同宣言(いわゆる「四者協定」)に基づく中小企業支援活動を続けております。昨年7月には、会員の皆様のご協力によって、コロナ以前の規模での弁理士の日記念式典・祝賀会を実行することができました。さらに、特許庁が行う「つながる特許庁」への協力などを行ってまいりました。
弁理士法の使命条項の下で、社会一般の期待に応えることができるよう本年もしっかりと会務活動を行っていく所存ですので、本年も日本弁理士会執行役員会とともに各種支援活動を進めていただきたくご協力を宜しくお願いいたします。