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第9回 弁理士の仕事をする中で、関西ならではのおもしろ話、苦労話は?
出演 弁理士:矢野浩太郎先生 進行:富山幸代
関西の方はアイデアマンが多く、押しが強いです(笑)
みなさん自分の発明にプライドをもって相談に来られることが多いですね。お話をじっくりお聞きしながら、その発明の本質を探っていきます。
ラジオトーク
富山 日本弁理士会プレゼンツ「こちら知的財産相談室」の時間です。 みなさん、こんにちは。進行役の富山幸代です。 この番組は、普段あまり聞き慣れない「弁理士」という仕事について紹介しながら、知的財産に纏わる(まつわる)事柄を相談できる人が身近にいるといかに心強いか、これを弁理士の方への相談を通して、理解を深めていく番組です。 今週の番組の回答者は日本弁理士会広報センターの矢野浩太郎さんです。
矢野 こんにちは。日本弁理士会広報センターのこんにちは。日本弁理士会広報センターの矢野浩太郎と申します。
富山 矢野さん、どうぞよろしくお願いします。 矢野さんは大阪の方とお伺いしましたけれども、関西ならではの面白話とか、苦労話についてお伺いしていきたいんですけども、、
矢野 そうですね、やっぱり関西の人っていうのは、街にもアイデアマンが非常に多くいらしゃいますし、街のいろんな事業をやっている方から中小企業の方とかから相談をいただくこともあるんですけど、大阪の人は押しが強いですから、自分の作ったものには完全にプライドを持って相談に来られることが多いんですよね。
富山 なるほど
矢野 例えば、便利グッズの発明だったら、持ってくるなり「この便利グッズめっちゃええねん!」これが一言目ですわ(笑) 「どういうとこがいい?」「いやとにかくええねん」と私の言葉を聞かずに「もうとにかくええねん」もうこれを使って一発でどうなるとか、擬音を交えてですね 「がぁぁぁ」となったら「ぱぁぁぁ」となって「めっちゃええねん」と「これ絶対いいやつやから、よそには真似されたない」とこれを言ってくるわけですね。こうなってくるとまず、おっしゃるのが「特許とって、特許とって」というんですね。
富山 漫才のようですね、、掛け合いが、
矢野 そうですね。そこまで聞いて我々としてまず「ちょっと落ち着いて」「何々さんちょっと落ち着いて」と、「この持ってきた便利グッズ、持ってきていただいた便利グッズがどんなものなのかを一緒に考えましょう」ということになるわけですよ。
富山 ええ
矢野 もしペットボトルのキャップを持ってこられたとしたら、「これ、ペットボトルのキャップ持ってきてこのペットボトルのキャップつけただけで水漏れへんのや」 という話を「液だれがせーへんのや」という話をするわけですね。そうなってくると、なんで液だれがしないかという話をよくよく聞いていくとですね、キャップによって液がペットボトルの中に戻ってくるとか、というような特徴がおのずとわかってくるわけです。こういう風にお客さんと相談してその発明とか実用新案のポイントを伺っていくわけですね。
富山 なるほど。何かその、面白話なんですけども半面苦労話のようにも聞こえてきましたけども。
矢野 そうですね。これ面白話であって、苦労話でもあるんですけど、お客さん特許という言葉に固執するわけですね。だから特許権でしか権利を守れないものと思ってましてね。我々が今週話した実用新案とかを提案しても「いやいや、特許権がほしいんや」というふうに粘られてですね、私なんか2時間ぐらい一緒に話して
富山 はい。
矢野 根負けするくらい一緒に話したんですけども、なんとか「権利というのはこういうものですから」と言って、「実用新案という権利もいいところはたくさんあるんですよ」という風に言って説得して帰っていいただいたこともあります。
富山 なるほど、とっても熱意がひしひしと伝わってきましたけれどもね。弁理士会というとかなり敷居が高かったんですけども、矢野さんのこの親しみやすいお人柄で随分と身近に感じられるようになりました。
矢野 そう言って頂けるとありがたいです。一言でいえば、発明家の知的財産を守るのが私たちの仕事です。日本弁理士会には無料の相談室がありますので、まずはこちらを活用してください。詳しくは日本弁理士会HPをご覧ください。
富山 矢野さん1週間ありがとうございました。
矢野 ありがとうございました。
富山 今日のこの番組は番組ホームページでいつでも聞くことができます。「弁理士 ラジオ」で検索してください。こちら知的財産相談室、この番組は日本弁理士会の提供でお送りいたしました。また次回をおたのしみに。お相手は、富山幸代でした。