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第24回 海外の人と仕事をすることも多い弁理士。外国と日本とでは仕事の進め方も大きく違うのでしょうか?
ラジオトーク
富山 日本弁士会プレゼンツ、「こちら知的財産相談室」の時間です。こんにちは、富山幸代です。この時間は日常生活での出来事や身の回りのものを通じて、知的財産の意味や大切さを学ぶ番組です。今週の番組の回答者は日本弁理士会広報センターの濱田百合子さんです。
濱田 こんにちは。弁理士の濱田です。
富山 こんにちは、濱田さん。よろしくお願いします。
濱田 よろしくお願い致します。
富山 早速ですが、前回前々回と世界で特許権を獲得するための、外国出願について教えていただきました。もし世界的に特許をとるということであれば、約170ヶ国あまりの出願には驚きでした。あまりにも規模が大きくて今でも想像できないでいます。まさにグローバルな時代なんだなと実感を持ちました。
濱田 本当ですね。私も170ヶ国とはとても想像できません。
富山 ところで濱田さん、お話を伺っていますと外国とのやり取りも多いのではないのかと想像するんですけれども、外国と日本とでは仕事の進め方も大きく違うのでしょうか?
濱田 そうですね。例えばまぁお国柄といったらそうなんですけど、ラテン系のおおらかさといいましょうか、2014年にブラジルでワールドカップサッカーがあったと思うんですけども、あの時にですねまだ準々決勝にもかかわらず、早々にもう12時には特許庁も閉まるし、自分たちも2時には閉めちゃうからねっていう代理人からのメールが来たりして驚きました。たぶん決勝になったら特許庁が全部最初からお休みになりそうだみたいなメールが来ました。いやー、それはないよね、と思ったんですが緊急の出願とかあったらどうするんだろうという風に本当にドキドキものでした。
富山 他には何かありますか?
濱田 お休みという意味ではですねヨーロッパの代理人も、結構長めにお休みをとるんですよ。夏休みなんかを。それで連絡を取ってみましたら今夏季休暇中だというので、「いつまで休んでるの?」て言ったら「三ヶ月」といわれました。なんとか同僚の弁理士さんに頼み込んで事なきを得ましたけれどもね。
富山 日本では想像できないですよね。その国民性といいますか、違ってくるということですよね。
濱田 イスラム圏の国なんかですとラマダン中だということで仕事をする気にならないといわれたこともあります。
富山 致し方ないですよね、そこまで言われてしまうと。
濱田 その時もほかの代理人に急遽お願いしたということがあります。
富山 そんな時どうやって対応されているのですか?
濱田 やはり色んな代理人さんと日頃仲良くしとくということになりますね。
富山 海外の代理人の方とですか?
濱田 はい、1つの国にいろんな代理人さんとお付き合いするということになろうかと思います。
富山 それだけでは濱田さんの中で予測を立てながらも交渉といいますか、お話をしていくという形をとられているんですかね。
濱田 そうですね、予測の付くものであれば、ハリケーンとか台風であればある程度予測はつくんですけども、
富山 ハリケーンも台風も影響があるんですね。
濱田 はい特許庁がしまっちゃったりします。ドキドキものです。
富山 そうですよね。
濱田 あと、イスラム圏の代理人にですね、休日状況を問い合わせた時なんかは、「月の見え方で変更になるかもね」って言われたことがあります。
富山 月の見え方で変更なんですね。
濱田 はい、休日が変更になるって。もうそれはちょっともうアクシデントに近いですね。
富山 知恵と忍耐でお仕事されているような感じがするんですけども、外国での知的財産の権利の獲得これからますます必要となってきますので、弁理士さんは日本の未来を切り開いていくというような大きな存在になって行きますね。
濱田 ありがとうございます。外国での知的財産に関して何かあれば私共弁理士にぜひ相談してください。グローバルな時代の権利に関しての強い味方となる存在です。日本弁理士会には無料の相談室がありますので、まずはこちらを活用してください。詳しくは日本弁理士会ホームページをご覧ください。
富山 濱田さん、一週間ありがとうございました。
濱田 ありがとうございました。
富山 なお今日のこの番組は番組ホームページでいつでも聞くことが出来ます、「弁理士 ラジオ」で検索してください。こちら知的財産相談室、この番組は日本弁理士会の提供でお送りいたしました。また次回をお楽しみに。お相手は富山幸代でした。