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第28回 様々なものが対象となる知的財産権。となると、中には面白い発明もあるのでは?
ラジオトーク
富山 日本弁理士会プレゼンツ「こちら知的財産相談室」の時間です。こんにちは富山幸代です。この時間は日常生活での出来事や身の回りのものを通じて、知的財産の意味や大切さを学ぶ番組です。今週の番組の回答者は日本弁理士会広報センターの服部博信さんです。
服部 こんにちは弁理士の服部です。
富山 早速ですが服部さん、私たちはこの番組で知的財産について様々なことを学んできました。発明の特許権、実用新案だけではなくて商標や意匠まで含めると、様々なものに権利があるんだなと感心してしまいました。お話を聞いていますと、「え!?こんなものまでが?」と意外なものまでも知的財産となっています。となると、かなり珍妙なというか、笑いのようなものもその中にあるのではないか?と想像しています。
服部 そうきましたか。鋭いですね。
富山 やっぱりあるんですか?
服部 はい、発明された方は真剣だったかもしれませんが、はたから見ると笑えるようなもの、実際に使えるかわからないもの、こういったものもたくさんあります。今日はそんな発明品の数々を紹介したいと思います。
富山 お願いします。
服部 名付けて「日本の面白特許!」
富山 お、楽しみですね。
服部 それではいろいろ紹介していきますよ。
富山 はい、お願いします。
服部 まず紹介するのは新潟大学の発明。発明者は大学の先生です。題して「地球温暖化防止法」。100メートル以上の長いパイプを地表から垂直に立てて、その中で液体をぐるぐる回して、地表の熱を上空へ放射するというものです。特許されてるんですから、多分うまくいくと思うんですよね。
富山 次も大学の教授が発明。北里大学の田口教授が発明した「食品関連廃棄物の処理方法」です。実はお食事中の方には申し訳ないんですが、パンダの糞からとった菌を使って生ごみを分解する方法です。
服部 菌からですか?
富山 はい。田口先生、なんとこの発明で2009年に、イグノーベル賞を取っています。
服部 お次は日本の大手電気メーカーの特許。発明は「飛翔体の推進装置」。飛翔体って宇宙船とかロケットのことらしいんですが、図面を見る限りなんだかUFOみたいなんです。まぁ、夢がありますよね。
富山 はい。
服部 最後に2つ、プロレスの発明です。1つはなんと「逆膝落とし」というプロレスわざの発明。カナディアンバックブリーカーから曲げた片膝めがけて、相手の頭を「ガーン」と落として、そしてフォールする。そういう発明です。特許にはなっていないので、皆さん自由にかけてもらって結構です。ただ、良い子の皆さんは真似しないでくださいね。
富山 はい、真似しないでくださいね。
服部 最後にプロレスラーの大仁田厚さんが考案した「有刺鉄線リングの実用新案」。リングの周りに有刺鉄線を張り巡らせてさらに爆発物も仕掛けちゃう。
富山 すごいリングですね。大丈夫なんですかそれ?
服部 でもこの考案、有刺鉄線を取り付けたマットの下に、衝撃吸収部材をとりつけてレスラーへの衝撃を緩和できる、大仁田さんのやさしさが詰まったそんな発明です。
富山 優しそうですよね、大仁田さんねぇ。次から次へと面白いものが飛び出してくるので思わず笑ってしまいました。こんなものでも、発明として認められて、特許や実用新案の登録ができるのですから、発明って本当に身近なものなんですね。
服部 普段生活の中ですでに自分がしている工夫とかそういうものが特許をとれるかもしれません。
富山 なかなか気付かないだけで、もしそれにきづいたら、これはもうすぐに弁理士さんに相談ですね。気軽に相談しに行ってもいいですか?
服部 はい、もちろんです。そんなとき出番となるのが、わたくしたち弁理士です。日本弁理士会には無料の相談室がありますのでまずはこちらを活用してください。詳しくは日本弁理士会HPをご覧下さい。
富山 服部さんありがとうございました。また次回もよろしくお願いします。 なお、今日のこの番組は番組ホームページでいつでも聞くことができます。「弁理士 ラジオ」で検索してください。「こちら知的財産相談室」この番組は日本弁理士会の提供でお送りしました。また次回をお楽しみに。お相手は富山幸代でした。