支援活動だより153号
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14 知的財産支援活動だより2014年8月号(No.153)1.日  時:平成26年5月31日(土) 9:00〜9:50、9:55〜10:452.場  所:大阪府立農芸高等学校3.名  称:「知的財産特別授業」4.内  容:『特許紛争事件の攻防』ほか5.対  象:2,3学年 2クラス 80名6.担当部署:日本弁理士会近畿支部 知財普及・支援委員会7.コメント: 今回は大阪府堺市内にある大阪府立農芸高等学校を訪問しました。大阪府立農芸高等学校は、南海難波駅から約20分の初芝駅が最寄り駅であり、比較的街中にある高等学校なのですが、敷地面積は約9万㎡もあり、その広大な敷地内で様々な動物や植物を育てている緑豊かな学校です。校内ではアルパカも飼っているそうなのですが、今回は残念ながら時間の都合上見ることはできませんでした。 農業系の学校から依頼を戴くのは珍しいことであり、農学部出身の私としてはこの機会を見逃したくはなかったので、高等学校での知的財産特別授業の経験が一度もなかった身ですが、他の3人のベテラン講師陣にお供させて戴くことにしました。大阪府立農芸高等学校には、ハイテク農芸科と、食品加工科と、資源動物科との3つの学科がありますが、今回の対象は、ハイテク農学科の2年生40名と3年生40名の合計80名でした。ハイテク農芸科は、バイオテクノロジー、 コンピュータなどの最新技術を活用して、園芸分野の基礎から応用までを専門的に学習する学科だそうです。 1コマ目は、五郎丸会員の司会のもと「おにぎりパック」を題材にした特許紛争事件の攻防に関する寸劇を4人で行いました。寸劇は見やすく作られたパワーポイントの資料を用いながら進行するものの、内容的には決して簡単ではなく特に後半は難しい内容になっています。難しすぎないか心配でしたが、生徒の理解度は私が想像していたよりもずっと高く、寸劇の途中に挟む問題にも大方の生徒が正解していました。ところで、生徒の授業に対する集中度が高かったように思いますが、これは生徒が優秀だったからだけでなく、コンテンツの完成度が高いことも影響しているのではないかと思いました。 2コマ目は、前半で立川会員が知的財産の基礎について講義され、後半で光明寺会員が『“豊富な発泡”へのこだわり~「きき湯」の知的財産権~』をテーマに講義されました。生徒らは武道場の板の間に2コマ連続で体育座りさせられていたにもかかわらず、最後まで辛抱強く講義に聞き入ってくれました。パイプ椅子に座っていた私は少し申し訳ない気持ちになりましたが、高校生にとって2時間の体育座りはそれほど辛いものではなかったのでしょうか。 最後に、農業系の高等学校にとって種苗法は比較的身近な法律なのだと思われます。ところがこの種苗法は、弁理士が取り扱う法律の範疇に含まれているものの、農学部出身の私にとってでさえ正直あまり関心の高い法律とは言えません。今回の授業では立川会員が種苗法について生徒とのディスカッションを試みられていましたが、私にとっては初めて種苗法を身近に感じることのできた経験でした。近畿支部知財授業担当 小林 義周「知的財産特別授業」大阪府立農芸高等学校興味津々の生徒達に講義を行う講師陣(左写真左から 小林 義周、立川 伸子、光明寺 大道、五郎丸 正巳 各会員)

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