支援活動159_webBook
7/48

知的財産支援活動だより2015年3月号(No.159) 7 ました。 台本の作成は、近畿支部の会員が協力してくれました。そして、高専セミナーにおける講師は、各高専の地域を管轄する支部に所属する会員に担当してもらいました。3.高専セミナーの概要 初級編、中級編および上級編の高専セミナーの概要は、次のとおりです。i)<初級編> ◆セミナーの骨子 パワーポイントを使った弁理士と学生との寸劇形式のセミナーです。特許、意匠、商標とは何か、特許を取得するためにはどうしたらいいのか、どんな条件があるのかなど、特許等に関する基本的な事項を、クイズを交えながら寸劇形式で説明しました。 「ロボット知財物語」 ・自動車に変形可能なロボットを発明した! ・特許、意匠、商標ってどんなもの? ・どんな発明が特許になるの? ・特許ってどうやってとるの? ・意匠、商標ってなに?ii)<中級編> ◆セミナーの骨子 「発明トレーニング」の講義と実技 前半の講義では、発明をするうえで大事な考え方(従来技術の把握、従来技術の課題、課題を解決するための手段、それによってもたらされる発明の効果)、すなわち、発明ストーリーを説明しました。例えば断面が「六角形の鉛筆」という発明があった場合、断面が円形の鉛筆との違いを、発明としてどのように把握すればよいのか、この発明の本質とは何か、などについて知ってもらいました。後半の実技では、学生に複数のグループに分かれてもらい、身近な製品を使って発明ストーリーを考えてもらい、グループごとに発表してもらいました。iii)<上級編> ◆セミナーの骨子 特許権に関する争いを、電子紙芝居を通じて説明しました。電子紙芝居途中、基礎的な内容も解説しました。内容が難しい分、電子紙芝居の物語を通じて解説し、理解しやすいようにしました。 「特許権の取得から特許権侵害を巡る攻防まで」 ・最近の特許訴訟の紹介(約10分):サムソン対アップル事件の簡単な解説 ・おにぎりパック特許権物語(約70分)おにぎりの包装に関する特許権に関して、特許権の取得から特許権の行使・交渉までを、2企業間の争いを通じて、実際のところを電子紙芝居で解説しました。主人公を講師が演じ、他の登場人物を予め録音された音声とし、寸劇風にわかりやすく説明しました。途中で学生の意見を聞くところを数か所設け、学生自身にも考えていただき理解を深めました。実際の特許紛争に近い内容であり、実際の特許権の行使について理解してもらいました。4.セミナー実施状況 11校の高専でセミナーを開催することができました。下表に、高専名、編、開催日、参加人数、講師の会員の名前を記載します。 また、セミナー担当者のコメントをいくつかご紹介します。

元のページ 

10秒後に元のページに移動します

※このページを正しく表示するにはFlashPlayer10.2以上が必要です