支援活動159_webBook
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知的財産支援活動だより2015年3月号(No.159) 9 もらい、理解を深めてもらいました。学生の意見を聞く前に、1分程度、近くの人と話し合ってもらいました。ほとんどの人が仲の良い友達と一緒に座っているので、話し合いの時間は、議論が活発に行われていました。話し合いの時間の後、どちらの主張が正しいか、それぞれ挙手してもらいました。更に、意見を求めると、「お前、発表してみろよ」と友達に言われて、手を挙げてくれる人がいました。話し合う時間を設けたことによって、発表しやすい環境になったのではないかと思います。鶴岡工業高等専門学校●私は当校の非常勤講師を務めておりましたし、自身も群馬高専出身で、学校や学生の雰囲気には慣れており、その点では問題ありませんでした。学習意欲にあふれた知的・活動的な学生が多かったです。内容に関しては概ね理解してもらったようです。ステイオンタブ式の問題点として、「開けづらい」という意見が出ました。子どもでも開けやすい構造にするのはどうか、という提案が出来ましたので、良い着眼点だったと思います。 最後に、全国の高専で共通の授業内容を提供できるようにしたこの取組は素晴らしいと思います。私自身、高専の学生時代に特許のセミナーを聞いたことがきっかけで弁理士を志しました。もし聞いていなかったら、全く違う人生が待ち受けていたと思います。早く全国の高専でこのセミナーが実施されるように切望しております。群馬工業高等専門学校●富山高等専門学校におけるセミナーは、特許権の取得から特許権侵害を巡る攻防までについての授業を行いました。次に、「おにぎりパック特許権物語」と題された電子紙芝居の実演がありました。この電子紙芝居は、特許を取得するための手続や、特許権の権利範囲の解釈のしかた等について、おにぎりパックを題材とした具体的な事例に沿って学べるようになっており、学生さん達はみなさん熱心に聞いておられました。途中、特許発明が複数回にわたり模倣実施される場面があり、その度に学生さん達に特許権侵害にあたるかどうか質問し、挙手により回答してもらいましたが、ほとんどの人が模倣品の構成を特許請求の範囲の文言と照らし合わせ、正しい回答をされているようでした。 最後に、質疑応答の時間が設けられ、講義の内容や特許に関する一般的な事柄等について、学生さんや教職員の方から活発に質問がありました。特に、日本の特許権と外国との関係など、外国での権利取得、権利行使に関する質問が複数寄せられ、若い人たちのグローバル意識の高さを痛感しました。富山高等専門学校●まず自己紹介において、講師の子供の頃、小松港で、大島商船の学生さんがカッター訓練をしていたことを見た話や、昨年末に行われた高専ロボコンにおいて、大島商船のチームが良い成績を修められていたことや、大島商船チームの出場ロボットである「大島具足蟲」についての動きやデザインについて、特許や意匠を絡めて感想を述べ、初対面の学生さんに興味を持ってセミナーに参加してもらい易いようにしてみました。 学生さん方からの質問に関しては、「知的財産権の中で一番もうかるのは何か」とか、「特許出願に関する費用はどの程度掛かるか」とか、「企業における発明の報奨金についてはどの程度か」等の様々な場合が想定される質問をいただきました。なお、「特許出願に関する費用」の質問の回答をした際に、同時に、高専生であれば、夏のパテントコンテストに参加することができ、表彰や無料で指導を受けて特許出願が出来る場合があることについても説明しました。大島商船高等専門学校

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