支援活動167_Web book
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16 知的財産支援活動だより2015年12月号(No.167)7.コメント: 昨年に引き続き高蔵小学校にて小学校のクラブ活動向け工作授業を行いました。 クラブ活動は平均して月に1度、1回45分の授業です。そのなかから、出席とり、道具の配布と後片付け、工作説明のスライド上映のために差し引かれる時間があり、設計および工作にとれるのは実質30分程度です。 したがって、第1回は生徒の手応えを見つつ、スライド上映による解説を中心とし、「新聞紙ブリッジ耐久力レース」の下準備は少なめにするつもりでした。授業終了時には橋を壊して使用した新聞紙をすべて回収し、知恵やコツだけを次回へとひきつぐ工作形式としましたが、子供たちは、昨年のクラブ見学時に昨年決勝を見ていることもあり、班別工作の利点をいかして手分けしスピードアップすることで短時間でも工作完成度をあげてきました。2回目で飽き、工作品目を前倒しすることになるのではないかとかんがえていたところ、やはり「是非に」と子供達の希望が出たため、予定通り、6月1日の第3回で最終決戦をやることになりました。決勝では昨年度の年度末ごろの子供達とくらべ、最高成績には及ばないものの、最低成績は6班とも超えることができ、どれも相応の加重を耐えきりました。昨年の子供達の作品とあわせ12作品で、8センチセロハンテープ4枚の机接着と新聞紙2枚のみで荷重を耐える仕組みと強度傾向をそれぞれ評論して楽しみました。 第4回、第5回は、浮力と磁石をくみあわせてつくる「パイプを上る不思議なサル」を作成。昨年同様、ペットボトルトルネードを用いて、水の粘度を理解させました。完成形がほぼ決まっている作品ですが、些細な部分(磁石の向きあわせなど)にコツが必要です。昨年の蓄積でコツを知らせることで、全員が無事にパイプをのぼらせることができました。 第6回以降、簡単ピンホールカメラをつくろう、片手で持てるかな、ビー玉回転台とつづいていく。今年は応募した生徒の中では女子が多く、丁寧に作品作りをする傾向があります。もちろん昨年からスライドや工作順序もブラッシュアップされている状況で、今年は弁理士会側の指導弁理士を3人から2人へ減らしましたが、生徒には十分に楽しみつつ学んでもらえました。作成したスライドは、来年以降も使えるので学校の担当者と当機構にスライドを保存してもらおうと思っています。また人材育成や工作のブラッシュアップの場としても、毎年確実に小学生への工作授業へのノウハウが蓄積されている手応えが感じられています。東海支部教育機関支援機構機構長 寺坂真貴子
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