支援活動だより178_webbook
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74 知的財産支援活動だより2017年2月号(No.178)1.日  時:平成28年12月10日(土) 10:00~12:302.場  所:神戸市産業振興センター3.テーマ:特許・実用新案入門 ~特許を確実に取得する為ためのコツ~4.講  師:弁理士 上羽秀敏5.受講生:71名6.コメント: パテントセミナー2016の神戸午前の部は、弁理士の上羽秀敏会員をお招きして「特許を確実に取得するためのコツ」というテーマで講義いただきました。神戸の会場であります神戸市産業振興センターの教室はほぼ満席の状態にありました。 タイトルに「確実に」と大きく掲げていることを先生ご自身も笑いを交えて話しておられましたが、100%取れると言い切らないまでも、傾向と対策はあるという導入でした。 特許を得る為には拒絶理由に該当しなければ良く、その拒絶理由の9割程度が進歩性要件、残りが実施可能要件やサポート要件等と述べられておりました。そしてこの対処は、経験則だけでは為し得ない個々の事案を論理に当てはめる必要があるとの事で、審査基準を分かりやすく理解しやすい言葉でまとめられた内容で前半の解説をされました。 後半は、考え方の基礎として、抽象例を用いて考えさせる講義を展開された後に、進歩性を否定する「論理付け」について、分かりやすいフロー図で解説されました。そこから発展的に、具体例を用いて出願・拒絶理由・補正内容の検討…と具体例を挙げられました。個人的に衝撃を受けたのは、本来の図面に現れている内容とは全く別の発明が、請求項に文字で記載された内容によっては拒絶理由の引例になるという事例です。事案に当てはめて考えることについての重要性をご理解頂けたのでは無いかと思います。 まとめに、拒絶理由の対応策、クレーム・明細書の作成の解説で講義は終わりました。 少し時間が押してしまったのですが、上羽弁理士には、講義終了後も複数質問を受けていただきました。上羽弁理士の講義はとても詳細かつ明確でありましたので、集中力の継続する楽しい講義展開であったと感じました。近畿支部知財普及・支援委員会 山本雅之「パテントセミナー2016 神戸 午前の部」講師:上羽秀敏会員会場の様子

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