支援活動だより180_webbook
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6 知的財産支援活動だより2017年5月号(No.180) 本年度は、特に、上記講義希望の大学等を選定する場合の選定基準を明確化するとともに、個別大学支援の枠組みを超え、新たな大学支援のスキムを確立したいと考えます。 この大学支援を通して、知財人材の育成に寄与していければと願っています。 また、デザインパテントコンテストの普及活動のために、大学等への訪問、大学等の集まる会議への出席を積極的に行っていきます。②協定を軸とした活動 支援センターは、地方自治体(22道県・4市(5県は満了))と知財支援協定を締結し、知的財産セミナー等を開催して、当該地方自治体の知財活性化事業に協力してきました。 この制度は平成13年の島根県との締結から15年を経過し、制度の硬直化が懸念されましたが、一昨年度は、徳島県、香川県、鹿児島県との協定を、昨年度は広島県、佐賀県との締結を行いました。その他、協定締結県がさらに増加していく予定です。 このような活況下にあって、単に締結して終わりではなく、各締結県にとり、協定の成果が実感される活動が求められます。本年度は、支援協定締結自治体との連携を、さらに成果あるものにしたいと考えます。 また、一般社団法人中小企業診断協会と協定を結んで後、傘下の各都道府県の協会と各支部との覚書締結が、全県に亘りほぼ結実しようとしています。本年度は、様々な企画を介して、これらの協定を実のあるものにしたいと考えます。 このように、上述の高専機構との協定も含めて、様々な団体との協定関係を進めていきます。③出願援助事業による中小企業支援 出願援助事業は、平成23年から実用新案登録出願、意匠登録出願についても援助内容に含まれました。また、平成24年には、法人に対する資力要件も緩和され、援助対象が広がる等、出願援助事業の充実化が図られました。本年度も出願等援助部により、質の高い発明等を世に送り出す手伝いをします。 また、熊本地震の被災地域における中小企業支援の継続化を担保します。④知財総合支援窓口への適正な対応 平成25年度から、47都道府県に置かれた知財総合支援窓口に、弁理士が知財専門家として常駐することとなり、その推薦を日本弁理士会が行うこととなっています。この常駐弁理士制度が適正に運営されるよう支援センターとしては、本会及び各支部と連携しながら、引き続き必要な対応をしていきます。⑤支援情報及び成果の一元化 支援センターは、日本弁理士会が行う様々な知財支援の中核という側面があります。 このセンター機能の原点に立ち返り、機能の充実化を図りたいと考えています。具体的には、6支部をフォローアップするためのシンクタンク機能の充実化や、支援情報及び成果の一元化に対応したいと考えています。 この趣旨に基づき、本年度も、各支部長が出席する地域知財企画調整会議を毎月開催し、各支部からの情報の共有化を図ります。また、従前からの支部サミットも企画実行します。3.まとめ 支援センターの支援の有り様は、支部ができることは支部が行うこととし、特に関東支部、近畿支部、東海支部以外の6支部につき、重点的に支援するとするものです。6支部は、その運営を担う会員数を充分確保することが難しく、かつ広域であるといった事情があります。支援センターは、それらの事情を充分把握した上で、各支部が行う知財支援活動に、積極的に協力していきたいと考えています。 日本弁理士会は、「知的財産推進計画」策定前から、中小企業を軸とする地域知財支援や教育支援を行なってきました。国民の負託に応えるべき社会的組織としての責務を、当然のように果たしてきたものと考えます。支援センターに課せられた使命は、これに加えて、社会貢献事業を、日本弁理士会のプレゼンス向上という明確な意義に収斂させながら、バランス良く、かつ効果的に発展させることにあります。今後とも、会員のご理解とご協力により、支援センターの活動を日本弁理士会の基本活動として大切に育て行きたいと考えておりますので、宜しくお願い致します。

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