支援活動だより184_webbook
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知的財産支援活動だより2017年9月号(No.184) 9 1.日 時:平成29年7月26日(金) 11:25~12:252.対象者:小学校3年生から6年生3.会 場:世田谷区立三軒茶屋小学校4.講 師:関東支部知財教育支援委員会 橋場満枝 高原千鶴子 栗田由貴子5.受講生徒数:18名、教諭1名、保護者お手伝いの方3名 (校長先生、副校長先生途中視察)6.授 業: 三軒茶屋小学校夏休みワークショップの一つとして知財授業を行いました。内容は、エジソン短縮版(約20分)と発明工作(皿カップル、約40分)で構成しました。 4学年混合でしたが、皆さん、意欲があり集中力の高い生徒さんばかりで感心致しました。 また保護者の方々は、非常に積極的にお手伝いして下さり、ご担当の先生はご自分でも工作を作成して下さりと、生徒さん、保護者の方々、先生、講師陣の全員が良い時間を共有できたと感じました。 ところで、今日、とても印象に残った生徒さん(3年生女子、Aさん)がいました。授業が始まる前の生徒と講師の雑談の際、ひときわ声の小さかったAさんは、発明工作に入ったところで、手が動かなくなってしまいました。知財授業を行っていると、時々、そのようなお子さんがいます。その場合、講師は、様子を見ながら助け舟を出したりします。今日も、講師陣がAさんに、何度となくアドバイスをするのですが、一向にAさんの手が動きません。刻々と時間が経過し、なんとか形にしてあげたいと、再度、アドバイスすると、なんとAさんは消え入りそうな声で「それでは、人と同じになっちゃう」と言うのです。そして、「バックみたいなのでもいいですか?」と。私は、そのとき初めて、小さな3年生のAさんが、粘り強く自分の頭で自分だけの発明を考え続けていたのだと知りました。「バック?素敵だね、もちろんいいよ!」と答えると、Aさんはおもむろにはさみを手に取り、他のお子さんがほとんど帰った頃、自分だけの皿カップルを作り上げてくれました。講師として参加した私ですが、子供の可能性や能力は大人には計り知れないのだと、改めてAさんに教えてもらったひとときでした。関東支部知財教育支援委員会 委員 栗田由貴子「知財特別授業」三軒茶屋小学校
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