支援活動だより188_webbook
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14 知的財産支援活動だより2018年2月号(No.188)1.日  時:平成29年12月9日(土) 9:30~11:302.主  催:中野区立塔山小学校3.場  所:中野区立塔山小学校多目的室4.テーマ:「12歳のハローワーク」キャリア教育&発明工作授業5.対象者:小学校6年生6.参加人数:55名(1学年2クラス)7.講  師:日本弁理士会関東支部知財教育支援委員会 小屋迫利恵       日本弁理士会関東支部知財教育支援委員会 橋場満枝       日本弁理士会関東支部知財教育支援委員会 瀧澤尊子8.内  容: 今回は、学校公開中の一コマとして、「12歳のハローワーク」と題し、職業人の話を聞き、自分がなりたい10年後の未来予想図を具体的に作ることを目的とした、キャリア教育企画の一環の授業を行いました。 前半の45分は「弁理士ってどんな仕事?」ということで、発明・デザイン・商品名(ブランド)等について解説し、弁理士の仕事についてご紹介した後、講師一人ひとりが、どのようにして弁理士になったかについてお話ししました。 講師紹介のあと、「弁理士について、以前から知っていた人?」と質問を投げかけたところ、3人ほどの手が挙がりました。親御さんから聞き及んでいたり、名前だけ耳にしたことがある、という状況でした。その後、運動靴をサンプルに、「知的財産ってどんなもの?」「早く走れるようにするには?」と、具体的な事例に沿って知的財産権の全体像について解説しました。意匠についてはオモチャ名、商標についてはヒーロー名を一例に挙げた時には、身近な例に親近感をもって、ひときわ興味を示してくれているようでした。犬の散歩時の便利グッズを発明した小学生を紹介した際は、自分たちと同年代の子どもが、実用新案権を取得し、会社まで立ち上げて製品販売を行ったことに、かなり驚いている様子でした。また、弁理士試験の合格率が約7%という事実に目を見開くお子さんもいて、授業後のアンケートでも、試験の難易度に触れる感想が寄せられる等、小学6年生ともなると、ずいぶんと現実的に職業選択について考えている印象でした。 橋場・小屋迫・瀧澤の各講師が、どのようにして弁理士になったかの話は、各5分ほどの駆け足でしたが、小さい頃の趣味や好みが、のちのちの仕事に活きているのを感じてもらえたようで、「今、自分が楽しいと思うことをしっかりやっていこうと思いました」という感想も寄せていただきました。キャリア教育授業では、理想的には男女両方で、可能であれば文系理系両方の事例があると、より良いかもしれません。 後半の45分では、発明工作授業として、「便利なちりとり」の発明工作に個々人で取り組んでいただきました。 嬉々として工作に取り組むお子さんが多い中、何もできずに固まってしまったお子さんがいましたが、講師の声かけでなんとか取り組み始められました。これは、複数の講師で目配りが細やかにできた効果だと思います。さっさと1つの発明を作り終え、すぐに改良版を作り始めたお子さんや、几帳面に定規で細かな設計図を描いてから切り始めるお子さんなど、取り組むペースは様々でしたが、「ちりとりを作ってみて、意外に、いい発明って考えつきにくいんだな~と思いました」という感想や、「みんなと違うものができておもしろかったです」「発明をうむことの難しさを体験して実感することができました」という感想など、それぞれに楽しんでもらえたようです。 工作の成果としては、掃きこみ口とゴミ捨て口が90度に曲がったものや、蛇腹のように折り畳んでゴミ箱の口のサイズに合わせられるようにしたもの、ちりとりの脇に溝を作って捨てやすくしたもの等、工夫を凝らした作品がたくさん誕生しました。積極的に手を挙げて、工夫した点を発表してくれるお子さんが多く、作品紹介の時間が足りないくらいでした。 学校公開ということで、生徒さんや担任の先生のほか、保護者十数名や、他の先生方も観覧に訪れ、にぎやかな授業となりました。関東支部知財教育支援委員会 瀧澤尊子「発明工作授業」12歳のハローワーク

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