支援活動だより188_webbook
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知的財産支援活動だより2018年2月号(No.188) 63 1.日 時:平成29年12月18日(月) 8:50〜10:152.場 所:兵庫県立洲本実業高等学校 3.名 称:知的財産特別授業4.内 容:「きき湯の知的財産」など5.対 象:1年生4クラス160名6.担当部署:日本弁理士会近畿支部 知財普及・支援委員会7.講 師:五郎丸正巳8.コメント: 今回は、淡路島の中心地である洲本市にある、兵庫県立洲本実業高等学校を訪問致しました。洲本実業高等学校は、機械科、電気科、商業科、国際ビジネス科という多様な4科を擁し、INPITの今年度の「知的財産に関する創造力・実践力・活用力開発事業」に参加されるなど、近年、知的財産への取り組みを強化しておられます。今回は、1年生全員(各科40名。合計160名)に、弁理士会の知的財産特別授業を受けていただきました。 今回の授業では、「“豊富な発泡”へのこだわり〜『きき湯』の知的財産権〜」(以下、「きき湯」といいます)を行い、その後に、「ICカードでキーレス&キャッシュレス 〜コインロッカー「AiT」の知的財産権〜」(以下、「コインロッカー」といいます)のポイント部分およびクイズ部分のみを抜粋して行いました。そして、最後に、「君も今日からエジソン」の「クイズタイム」を行いました。このような変則的な内容としたのは、担当の先生との事前打ち合わせにおいて、「特許、意匠、商標の全体的な話をしてください」、および「1年生なので、楽しく、とっつき易いものをお願いします」とのご要望があったからです。 授業が始まると、「きき湯」および「コインロッカー」のいずれでも、ざわざわしながらも生徒はこちらの話に聴き入ります。「きき湯」では、「入浴剤を使っている人?」、「生薬系の入浴剤を使っている人?」等、こちらから様々な問い掛けを行いますが、あちこちで手が挙がります。「コインロッカー」の多くのクイズにも、積極的に手を挙げてくれます。最後は、「クイズタイム」。ここで、盛り上がりは最高潮に達します。「大人数の講義形式の授業は、生徒の反応が鈍い」という経験則を講師は持っていたのですが、その経験則を、洲本実業高等学校の生徒は見事に打ち破ってくれました。 「きき湯」および「コインロッカー」は、いずれも、「ヒット商品はこうして生まれた!」の小冊子に掲載されている実話をベースとしたコンテンツです。商品開発での苦労話と、商品開発で出てきたアイデア・デザイン・ネーミング(信用)を権利化して守る重要性を学ぶことができます。加えて、「きき湯」では、商品開発の成果を知的財産権で守ることで需要者の健康が守られることを、「コインロッカー」では、知的財産権の取得によりICカード対応コインロッカーの使用方法を統一できたということを、それぞれ学ぶことができました。授業の最後に、国際ビジネス科の女子生徒から代表で、「商品開発の中で知的財産権が必要だということがわかりました」との感謝のお言葉をいただきました。洲本実業高等学校の知的財産への取り組み。できる範囲で今後もお手伝いできればいいな、と考え、淡路島をあとにしました。近畿支部知財授業担当 五郎丸正巳※「きき湯」は株式会社バスクリンの登録商標です。※「AiT」はアルファ社の登録商標です。「知的財産特別授業」兵庫県立洲本実業高等学校興味津々の生徒達に講義を行う講師
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