知的財産を活用したアグリビジネス

アグリビジネス・ストーリー

みかん生産者の亜久里さんは、産地の風土に適し、収穫量と風味を向上させたみかんの新品種（育成者権）を開発し、試行錯誤のうえ独自の栽培方法（ノウハウ／特許）を確立させました。そして、このみかんに「亜久里みかん」という ブランド（商標） を付けました。

亜久里さんは、亜久里みかんの風味をそのまま残して果汁に加工するのに最適な加工機械と冷凍保存技術（特許）を他社から導入し、品質の高い果汁を安定して通年供給できる体制を築きました。
そうしたところ、亜久里みかんの果汁は、大手食品メーカーの原料として採用され、様々な加工品が全国の小売店に並ぶこととなり、亜久里みかんの名前も全国に知れわたりました。また、これに伴い海外への輸出の道も開けました。

新品種開発から時は流れ、地域では亜久里みかんを栽培する農家も増え、今では亜久里みかんは地域を代表する伝統的産品の名称（地理的表示）として知られるようになり、地域振興にも一役買っています。

このお話はフィクションですが、一連の事業活動の中で、知的財産を適切に組み合わせて活用（知財ミックス）することで、アグリビジネスの成長を加速させることは実際に可能です。